ラストサムライ
【ネタバレあり・完全ストーリー】侍の遺伝子を引き継ぐ、すべての日本人に
(2011/05/13)

「古事記」の頃から、イザナミの神とイザナギの神が剣を用いて建国したと信じられていた日本。しかし幕末になり近代化が始まると、建国以来の剣を信じる者(サムライ)と、新たな洋式鉄砲と軍隊に希望をかける者によって国は分断されていった。

一方、南北戦争時代のアメリカで北軍の士官として参軍したネイサン・オールグレン大尉(トム・クルーズ)は、南軍やインディアンと戦っていた。戦いが激化する中、無関係なインディアンの部族やインディアンの子供たちを攻撃することに良心が痛めた彼は酒浸りの生活を送ることになる。

日本の実業家にして大臣の大村(原田眞人)はお雇い外国人として「戦場の英雄」を軍隊の教授職として雇いたいとアメリカに来ていた。明治維新の後、日本では近代国家として繁栄するために急速な軍備の増強が必須と考えられていたからである。オールグレンは大金のオファーに魅せられ、日本で軍隊の訓練を指揮することに決めた。

やがて、明治政府に反対する士族=不平士族のかしらである勝元(渡辺謙)が鉄道を襲ったという報が入った。まだ軍隊は十分な訓練が出来ていなかったが、やむを得ず出動するオールグレン。

案の定、サムライたちとの戦いに軍隊は大敗、オールグレンは勝元らに捕えられてしまうが、勝元は彼を殺さず、妹のたか(小雪)に手当てをさせる。
怪我が回復してくると、オールグレンは村を歩き回り、古きよき日本人の生活風景やサムライたちの精神世界に魅力を感じ始める。一方の勝元もまた、オールグレンに不思議と魅かれていった。

勝元の息子である信忠(小山田真)の村での生活で、オールグレンは村の人々に急速に心を開いていったが、たかだけは彼に不信感を抱き続けていた。彼女の夫は、かつて戦場で彼に殺されたからである。しかし村での生活に敬意を表すようになったオールグレンに対し、やがて彼女もまたオールグレンに心を許すようになった。オールグレンはまた氏尾(真田広之)との剣合わせで引き分けたことを機に、氏尾や村の男たちからの信頼を勝ち取った。

そんな中、村で祭りが行われている隙に大村が差し向けたとおぼしきスパイが襲撃にやってくる。オールグレンと勝元、村人たちは心をひとつにして戦い、オールグレンと村人とは完全なる味方になった。

春を迎える頃、勝元一行は政府に呼び出されて東京へ出向く。オールグレンはそこで立派に訓練され、軍備も充実した政府軍の姿を見た。さらに街に出たオールグレンは、銃を掲げ不遜な態度で振る舞う軍人が信忠の剣を奪い、髷を切り落とす場面に出くわす。一方の勝元は廃刀令にしたがって刀を捨てるよう大村に迫られたが拒否。東京にて謹慎となる。

政府に反感を抱いたオールグレンは指揮官としての役割を終わらせアメリカへ帰ろうとするが、大村の差し向けた刺客に襲われる。さらに謹慎先で勝元が同様に襲撃をされたことを知り、信忠ら村の一軍と共に勝元を助け出す。しかしそこで信忠が撃たれて死亡、勝元一行は村へ敗走することになった。

意を決したオールグレンは反乱軍の一員として政府軍に戦いを挑む。結果、オールグレン一人を残し反乱軍は全滅。傷ついた勝元は信頼するオールグレンにとどめを刺すよう頼み、「すべてパーフェクトだ」という言葉を残して息を引き取った。

政府軍の兵士たちは勝元の死に様に敬意を表し、跪いて頭を垂れた。維新以降、失われて久しかった「武士道精神」を、軍人たちが取り戻したのだった。



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