魔女裁判
[第10話]
07/11放送

「わたしが殺しました」。
法廷の最終陳述で鏡子(石田ゆり子)は自らの罪を自供した。
徹(生田斗真)は、「あなたは誰も殺していないのでは!?」と鏡子に向かって叫ぶが、裁判はそのまま閉廷となった。

傍聴席の入り口に遥(忽那汐里)を見つけた徹は、すぐに遥を追いかけた。
「やったのは、君だろ?」徹が話しかけると、遥は東郷を殺したことを告白した。「殺すつもりではなかった」と…。娘の罪を庇うために、鏡子は自分がやったと供述したのだ。
香織(比嘉愛未)に別荘のカードキーを送ったのも遥だという。真実に気付いて欲しかったのだという。

一方、いずみ(加藤あい)は、鏡子の判決に迷っていた。それに気付いた夫(=黒川)((鈴木亮平)は、「舞(磯野光沙)のことを考えるべきだ」と声をかける。

徹の携帯にも黒川から電話がかかってくる。黒川は、香織の身の危険を臭わせるような脅しをかけてきた。徹の心も揺れていた…。

評決の前、徹は香織から電話をもらっていた。
「わたしのことは気にしないで。徹と一緒にわたしも戦う!」香織は徹を励ました。

評決前、徹は思い切って、自分の知っている事実と、自分の考えを裁判員と裁判官に訴えた。
結果は――有罪4、無罪5。

裁判が開かれ、判決が下された。
「主文。被告人は、無罪」鏡子は無罪を勝ち取ったのだ。

判決の後、裁判所の廊下で徹は鏡子と出会う。
徹は遥に自首を促すようなことを鏡子に伝えるが、鏡子は何も言わず微笑むだけだった。
その時、徹の携帯が!!
電話の相手は香織だった。事件当日、遥には揺るぎないアリバイが存在するというのだ。
動揺しながらも徹が鏡子に目を移すと、鏡子は魔性の笑みを浮かべ、無言のままその場を立ち去って行った…。

「母からです」いずみは遥から手紙を受け取っていた。
封を開けると、そこには2枚の写真とワープロで打たれた手紙が入っている。
〔黒川の写真です。誰かに似ていませんか?〕
写真に写っている男は髪を逆立てサングラスをしているものの――それが夫だといずみにはすぐにわかった。

真犯人は鏡子だったのだ。
娘は共犯。母を助けるために嘘をついたのだ。

検察側は控訴を断念し、鏡子の無罪が確定した。

≪終≫

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キャスト
吉岡徹 / 生田斗真(いくたとうま)
自称“ストリート系デザイナー”だが、それだけでは生活できないためフリーターを続けている24歳。貧乏だが人生を悲観しない明るいお調子者で、優しい性格。裁判員に選ばれ落ち込むいずみを懸命に助けようとするものの、次々と危険な出来事に巻き込まれていき、はじめは日当が出るから喜んでいる程度だった気持ちに、次第に事件を解決しようという使命感が生まれていく。
渡部いずみ / 加藤あい(かとうあい)
エスカレーター式で短大まで卒業したお嬢様育ち。現在は、卒業後に入社した会社で出会った男性と結婚し、一児の母となっている。日々、一人娘の舞を優れた学校に入学させたいと“お受験”と奮闘中。優しい性格のため、「自分には人を裁くことができない」と裁判員に選ばれたことを思いつめる。次々と降り掛かる危険な出来事から助けてくれる徹を、頼るようになっていくが…。
本宮香織 / 比嘉愛未(ひがまなみ)
東西新聞入社2年目の記者で、徹の大学時代からの恋人。自分にはない感性を持つ徹に惹かれている。徹が裁判員となっていることを知らず、法廷で驚く。被告人である柏木鏡子の独占取材でスクープをとることがきっかけで、鏡子に親しみを覚えていくようになるが、反対にいずみのことを気にかける徹に対して不信感を募らせていく。
柏木鏡子 / 石田ゆり子(いしだゆりこ)
不審死を遂げた東条総一郎の愛人。銀座の高級クラブで働いていたところを東条に見初められ、愛人となった。容疑者として逮捕され、起訴されている。男女問わず人を惹き付ける、少女のようなあどけなさと大人の気品を持ち合わせている魅惑の女性。10年前にも夫を事故で亡くし保険金を手にしているため、マスコミや世間からは“魔女”と呼ばれるようになる。
柏木遥 / 忽那汐里(くつなしおり)
被告人・柏木鏡子の一人娘で、母の無実を信じ続ける健気な少女。10年前に父親が死んでからは母一人子一人で育ち、公判中も弁護士の進藤とともに母を支えている。

黒川竜一 / 鈴木亮平(すずきりょうへい)
裁判員に近づいて評決を買収しようと企む謎の人物。裏の情報に精通している。米国で陪審コンサルティング会社に務めていたというが、その真偽は不明。部下に特殊分野のエキスパートを抱え、大胆かつ冷徹に行動する完璧主義者。
奥寺梨華 / 末永遥(すえながはるか)
裁判員に選ばれた、売れっ子のキャバクラ嬢。周りに流されやすいタイプだが、恋愛には一途。資産家の恋人との結婚をそろそろと考えているが…。
水島真紀子 / 滝沢沙織(たきざわさおり)
黒川が率いる謎の組織で参謀を務める美女。黒川からの信頼も厚く、彼の右腕として行動している。

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