おせん
[第1話]
都心の流行レストランの料理人・江崎ヨシ夫(内博貴)は今の職場に疑問を感じ新たな調理場を探していた。そこで、出会ったのが東京・下町にある老舗料亭「一升庵」。江崎は一升庵の女将・おせん(蒼井優)に「雇って損はさせない」と頼み込み、ここで働くこととなる。04/22放送
料理の腕に自信のあった江崎だったが、板場に入ると「雑用係」を命じられ納得がいかない。さらに一升庵の料理のやり方は江崎の目にはめちゃくちゃに見えた。それこそが「一升庵の思想」といわれるが、江崎には理解できない。客に豆腐の産地を聞かれても答えられないおせんを見た江崎は、「憧れの一升庵はオレの幻想。ここにも本物はありませんでした」とおせんに告げて、さっさと一升庵を出て行ってしまう。
そんなある日、おせんは親しくしているクッキングスクール校長・木下(松方弘樹)に、スピード料理のカリスマ・料理研究家の桜井(片桐はいり)と料理対決を頼まれる。おせんは木下に、「料理は戦いじゃありませんよ」といいながらも、「桜井の横でまかない料理を作るだけなら…」とテレビ出演を承諾する。
フラリと現れた江崎は、おせんのつきそいで来ていた一升庵に勤める仲居頭・シズ(余貴美子)一緒に観戦していた。
当日、調理室にはおせんが今まで使ったこともない電子レンジやフードプロセッサーなどの調理器具がたくさん並ぶ。しかしおせんはそんな器具には見向きもせず、包丁・まな板・雪平など、昔ながらの道具だけで料理を始めた。料理対決のお題は『アフターホームパーティー』。昨晩の残り物の天ぷらとロースカツ、ヒレカツを料理して新たな一品を作るのが課題だった。桜井は便利な調理器具を使い、あっという間に2品を完成させる。
一方のおせんは割烹着姿でゆっくり、ゆっくりと料理を進めた。シーンと静まった会場には、おせんが葱を切る音。おせんの2品も完成した。審査の結果、桜井とおせんは引き分けになる。しかし本当は、木下はおせんの料理に感激していた。
イベントが終わり静まり返った調理場で、江崎はおせんの作ったカツ丼を食べてみる。はじめは一口のつもりだったのに…江崎はガツガツとカツ丼をほおばった。それほど、おせんのカツ丼は旨かったのだ。
「食べる人のことを思いやった料理」だったのだと知って感動した江崎は、おせんに「もう一度一升庵で働かせて欲しい」と頼み込んだ。
このとき「老舗・一升庵の女将なら、豆腐の産地くらい知っていてもいいのでは」と、兼ねてからの疑問をおせんにたずねる。そんな山崎をおせんは豆腐屋に連れて行き、そこで豆腐を作っている職人と会わせ、「産地を知らなくても、豆腐をこさえる職人さんが信じられればいい」と山崎に話すのだった。
「一升庵の料理は手間を惜しまず、人を信じることから始まるんでやんすよ」
06/24
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第1話
キャスト
半田仙 / 蒼井優(あおいゆう)老舗の料亭「一升庵」の若女将でドラマの主人公。
美人で色っぽくて粋な女だが、大酒のみで天然系なところが残念。とにかく何でもこなす多彩な才能の持ち主。
通称「おせん」。
「笠置の弁天桜」との異名を持つほどの美貌でファンも多い。
江崎ヨシ夫 / 内博貴(うちひろき)
23歳。有名レストランに勤める料理人だったが、突然辞めてしまう。
修行を兼ね一升庵で住み込みで働くことになる。
おせんと行動を共にすることが多いが、おせんの懐具合を顧みない豪快な骨董買いっぷりに、日々頭を悩ませている。
通称『グリコ』外見はいいのだが、やんちゃな性格。中途半端なところある。
腕には自信があり、プライド高き男なのだが、一升庵では一番下っ端で、正直、頭にきている。
藤城 清二 / 杉本哲夫(すぎもとてった)
43歳。一升庵の板長。一見コワモテだが実はとても優しい。
誰もが認める腕前の達人。
寡黙な職人気質で板場では父のような存在。
竹田 留吉 / 向井理(むかいおさむ)
26歳。一升庵の二番板。おせんを崇拝者で、江崎とはよく対立する。
鈴木 テル子 / 鈴木蘭々(すずきらんらん)
おせんの料亭「一升庵」の仲居。
新潟の米農家が実家で、彼女がワラを使って炊きあげるご飯は絶品の「米番長」。
お国言葉が抜けない、田舎っぽさも魅力。
おっとりしている性格だが、思い込みも激しい。
久保田 冬子 / 工藤里紗(くどうりさ)
24歳。一升庵の仲居。
新潟の実家は日本酒の蔵元。一升庵では「酒番長」。
オシャレが大好きでいまどきの女の子。
脇坂 玉子 / 森田彩華(もりたあやか)
20歳。おせんの「一升庵」の仲居。
実家は鶏料理の名店「玉よし」。「一升庵では「鶏番長」。
優しい性格。
珍品堂さん / 渡辺いっけい(わたなべいっけい)
46歳。おせんがひいきにする骨董品店「珍品堂」の主人。
おせんには弱いが、江崎にはめっぽう厳しい。
骨董の真贋の目利きは日本一。
浅井 シズ / 余貴美子(よきみこ)
52歳。おせんの料亭「一升庵」の仲居頭。
おせんが生まれる前から一升庵に仕える。
現役の従業員の中ではもっとも古株の存在。
先代の女将・千代がいない間は母親のようにおせんに接する。
世話好きで、おせんには、少しでも普通の女の子らしい人生を送ってもらいたいと願っている。
半田 千代 / 由紀さおり(ゆきさおり)
60歳。「一升庵」の先代女将で、おせんの母。
おせんはもちろんのこと、一升庵のメンバーも、町の人々も、彼女に頭が上がらない。
のゴットマザー的存在。
今は女将業を娘のおせんに譲り、南伊豆で隠居生活中。
木下 秀雄 / 松方弘樹(まつかたひろき)
63歳。調理師学校「木下クッキングスクール」の校長兼経営者。
おせんの料理のファンであり、おせんのことも大好き。
「一升庵」の料理の大ファンでもある。
「一升庵」の常連さん。
長谷川 健太 / 奥村知史(おくむらともふみ)
20歳。おせんの料亭「一升庵」では下っ端の板前。
明るくおしゃべりな性格だが、ちょっとお調子者。
周囲に振り回され気味。
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