セレブと貧乏太郎
[第11話]
皆の前で後藤田司(柏原崇)へ報復することを宣言したアリス(上戸彩)。後藤田が愛して止まない美術品コレクションの偽オークションをでっち上げ、後藤田を罠にはめようと準備を進めてきたのだ。この作戦には、太郎(上地雄輔)の馴染みの町内会の面々や「ラブアリス」の元社員たちが参加することを表明している。12/23放送
オークションの招待状が届いた。招待状を見た「これでセレブの仲間入りだ」と後藤田は、秘書・幸子(国仲涼子)を前に喜んでいた。
いよいよ偽オークションが間近に迫った日、ビルの屋上ではアリスと継母の真紀子(若村麻由美が二人で話をしていた。アリスのことを密かに心配する真紀子は、アリスに真意を問う。「、本当に後藤田をやっつけてよいのか」と。その問いには素直にうなずくアリス。しかし、まだ、心の奥に引っかかっているものがあると気づいた真紀子は「もしアリスが望むなら、ロンドンへは行かず日本に残ってもいい」と告げる。そんな真紀子にアリスは「せっかく、父がロンドンで一緒にやり直そうと言っているのだから…」と言葉を濁した。
そこへ太郎がやってきた。 二人の会話を太郎が聞いてしまった太郎。真紀子が去った後、アリスに自分の気持ちを伝えようとするが、いざ告白をしようとするとうまく自分の気持ちが伝えられず、結局、伝えられず仕舞いで終わってしまう。
アリスが去った後を追いかけて、ビルの玄関ホールで去り際の女性に「アリスさんのことが好きです!」と叫んだが…振り返った女性は幸子だった。幸子は悲しみにくれて走り去ってしまう。そこで太郎は、はじめて幸子がずっと太郎を好きだったことに気づいた…。
いよいよ偽オークションの日。作戦では、一気に10億円まで値をつり上げて後藤田に買わせるはずだったのだが、セレブ役の仲間たちが勢い余って、後藤田の限度額と思われる10兆円をオーバーして落札に参加してしまう。これで失敗か…!? しかし後藤田は13兆円で宝飾品を落札した。すぐに指定口座に振り込むように、と、部下に連絡をする後藤田。その様子を見ていたアリスと太郎は喜んだ。ところが、後藤田は茶番を見抜いていたのだ。そして、喜ぶ二人を見て不敵は笑みをみせる…。
失敗した!? ところがアリスは更なるトラップを後藤田に仕掛けていたのだ。なんと後藤田の秘書をしていた幸子も、最初からアリスの計画に協力するため後藤田に近づいていたのだ!!
後藤田は一瞬にして、全財産を失ってしまった。
会場地下の駐車場で、アリスと後藤田がいた。
「あなたなら、またやり直せる」アリスは言葉をかけるが、後藤田は車に乗り込むと窓から手を振って別れを告げるのだった…。
商店街では、成功を祝って花火を打ち上げることになっていた。アリスがいないことに気づいた太郎はアリスを誘いに行くが、「ロンドンへ行く準備があるから」と、断られてしまう。
しかし、郡司と緑(三浦理恵子)とのやりとりのなかで、太郎の存在の重要さに気づいたアリスは、部屋を飛び出し太郎の元へ向かった。その様子を押し入れの中で見守っていた真紀子は、郡司と緑をねぎらうのだった…。
打ち上げ現場にアリスが到着すると、あたりが騒然としている。なんと、花火の打ち上げ中、暴発によって太郎が行方不明になってしまったというのだ。
結局、太郎は行方不明のまま。状況から見て、橋から落ちて川に転落したと考えられていたことから、商店街で太郎の葬式をとり行うこととなる。ひとりひとりが太郎への想いやお別れの言葉を述べ、アリスも太郎との思い出と想いを目の前に飾られていた太郎の写真に向かって話しかけた。アリスの話に誰もが涙したその時――フラッと太郎が現れた!
「隣町まで吹き飛ばされていた」とはにかむ太郎だったが、アリスはカンカンだ!
それからというもの、アリスと全く連絡が取れなくなってしまう・・・。そんななか、クリスマスイブがやってくる。食堂「だるま」ではクリスマスパーティーが行われていたが、そこに太郎が姿を現すと、皆に、アリスのところへ急ぐよう促される…。
一方、アリスの住んでいるアパートには幸子の姿があった。太郎に会わず、立ち去ろうとするアリスに、幸子は「このまま行ってしまってよいのか」と問いかけていた…。
商店街の仲間に背中を押されるように飛び出してきた太郎だったが、彼がアリスのアパート到着してみると、もう、アパートには何も残っておらず、引き払われた後だった。
失意のまま自宅に戻った太郎。「アリスお姉ちゃんは?」と子どもたちに利かれた太郎は答えられない…。
ところが、玄関前にはサンタの格好をしたアリスが待っていた!
イブの夜、商店街の仲間や「ラブアリス」の元社員らが太郎宅に集まる。そして貧乏太郎宅をイルミネーションで飾り付けると、大いに祝福しあった。
皆が帰った後、太郎はアリスにしっかりと告白をする。
「待たせて、ごめんね!」それがアリスからの返事だった!!
≪完≫
12/23
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キャスト
平田アリス / 上戸彩(うえとあや)多くの人が注目する“和製パリス・ヒルトン”それがこの平田アリスである。
父は世界のホテル王、母は女優として活躍している超一流一家。
超セレブの彼女は、何不自由ない環境で育ったため“我慢”という言葉を知らない。当然世間からは遠くかけ離れた生活を送っていた。
そうなれば当然彼女の周りにはパパラッチが集まる。その目的はもちろん男関係。
スポーツ選手に歌手や俳優。更には大物政治家まで彼女の周りでは男の噂が絶えなかった。
そんな彼女に対してもちろん世間の一部から批判の声が上がるのだが、あまりにも住む世界が違いすぎて、世間の大半は彼女のことを好意的に受け入れていた。
佐藤太郎 / 上地雄輔(かみじゆうすけ)
古びた一軒屋で3人の子供たちと暮らすスーパー貧乏な男。
6年前に愛する妻を亡くしてからというもの、子供たちには不自由な想いはさせられないとなんとか食いつなぐ毎日を送っていた。
仕事には就いているものの、年収が200万を下回る“ワーキングプア”で、子供3人を一度に面倒見るのはなかなか厳しいものがあった。
しかし、そんな状況ではありながらも人一倍ポジティブな彼の性格で決して暗い表情を見せることはなかった。
そんな彼があるキッカケで“和製パリスヒルトン”と出会うことになり…。
安田幸子 / 国仲涼子(くになかりょうこ)
太郎とは幼なじみ女性で、亡くなった太郎の妻・優希と共に、当時野球部のマネージャーを務めていた。
昔から太郎のことが好きだったが、優希も太郎に想いを寄せていることを知り、恋愛に奥手な彼女は自ら身を引いたという過去がある。
もちろんこのことは太郎に知られていない。
現在は、デザイナーになる夢を持って『ラブ・アリス』の派遣社員として働いている。
後藤田司 / 柏原崇(かしわばらたかし)
イケメンで周りからの人気が高い起業家の男。ルックスだけでなく仕事もバリバリこなすデキル男。
アリスの元カレである。
現在はニューヨークを本拠とする会社の社長を務めているのだが、ある目的を持って今回日本に帰国してきた。
大野緑 / 三浦理恵子(みうらりえこ)
アリス専属のホテルで彼女の世話係として働いている女性。
ミスが多くしょっちゅうアリスに怒られている。
しかし、長年この仕事をしている為、アリスのことは誰よりもよく知っており、時に良き相談相手としても活躍する。
公文晃 / 宅間孝行(たくまたかゆき)
アリスに張り付く正体不明のパパラッチ。
後藤田とアリスの熱愛スクープもこの男によるものである。
その後もアリスにやたらと張り付いており、何か大きな秘密を握っているかもしれない…。
坂本丈二 / 田村裕(たむらひろし)
太郎の幼なじみで中学時代は2人で野球部に所属していた。
両親が蒸発したのをきっかけに中退。それからは家業の鮮魚店を営み生計を立て、弟の面倒をみている。
どんなに大変な家庭環境でも決して笑顔を忘れないみんなの人気者である。
太郎は彼を訪ねては悩み事の相談ばかりしている。
江原まなみ / 中山恵(なかやまめぐみ)
『ラブ・アリス』で正社員として働いている女性。
なんとかアリスにデザイナーとして認めてもらおうと一生懸命に働いている。
しかしそのほとんどが空回りで落ち込んでばかりな彼女である。
市井静 / 上野なつひ(うえのなつひ)
『ラブ・アリス』で正社員として働いている女性。アリスと同様に、昔から育ちも、何をさせてもしっかりさが伝わってくる魅力ある女性である。
美田園真紀子 / 若村麻由美(わかむらまゆみ)
アリスの実母が亡くなった後、後妻として美田園家に入った女性。
生まれ持った美貌とビジネスセンスを駆使して現在では絶対的な地位を築いている。
そんな彼女が支配欲も人一倍強い為、同じグループ内でアリスが自由奔放にビジネスをしていることが気に入らない。
そんな彼女はある計画を持っている…。
安田啓一 / 山下真司(やましたしんじ)
幸子の父で大衆食堂『だるま』を経営している。
優希が亡くなってからは、佐藤家の世話をよく見てくれている。
普段は無口で怖そうな男性だが、いざという時は頼りになり、太郎の兄貴的存在である。
彼の一人娘である幸子が太郎に恋心を抱いていることはしっているのだが、どう手助けしてやればいいか分からない。
郡司康夫 / 風間杜夫(かざまもりお)
アリスの秘書として働いている男。
アリスが生まれて間もない頃から、彼女の世話や教育をしている。
自由気ままなアリスに手を焼きながらも、実の父親以上に彼女のことを気にかけている。
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