鈴子の恋
[第5週]
鈴子(映美くらら)たち一座は、さき(浅野ゆう子)の入院費用を工面すべく中国公演を行うことを決める。01/30放送
中国・大連での日本兵慰問公演は大成功に終わった。しかし、この先の公演は戦争激化する治安の悪い都市ばかり。鈴子の父・英次郎(片岡鶴太郎)は鈴子のことを心配した。
そんな英次郎に対し、鈴子は「最前線で歌を歌って兵士達に一時でも恐怖を忘れてほしい」と意気込みを語るのだった。
次の公演地は上海だったが、そこで鈴子たちよりひとあし早くやってきていたのはワカナ(三倉佳奈)だった。兵士達で超満員の劇場で大うけのワカナに鈴子は感動し、尊敬するのだった。
次の公演地は南京だった。南京に向かう途中で、鈴子は良太(鈴木裕樹)に気付く。良太は鈴子の初恋の人で、兵士として中国に来ていたのだった。7年ぶりの再会に抱き合う2人。しかし、空襲警報が鳴り響き2人は離れ離れになってしまう。
中国公演で鈴子の才能を目の当たりにした興行師の御子柴(彦摩呂)。御子柴は英次郎に、日本に帰ったら一座を解散して、吉本のライバルとして新しく誕生する“新興演芸”で鈴子を売り出さないかと持ちかけられる。一方、御子柴から声をかけられたワカナは、鈴子に「一緒に仕事をしないか」と誘われるのだった。
そんな中、さきの容態急変を知らせる電報が届き、一座は日本に帰国することに。それを知った良太は「自分は死ぬだろうがあの世から応援している」と鈴子に別れを告げるのだった。
さきの容態は悪化していたが、鈴子と英次郎が戻ってくると会話できるまで回復する。しかし病には勝てず、さきは他界する。
さきを失った英次郎の生活は荒れた。そんななか、鈴子に吉本と新興演芸から声がかかる。両者ともワカナと組んで活躍してほしいというのだ。鈴子は悩んだ…。
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キャスト
日向鈴子 / 映美くらら(えみくらら)旅芝居「日向鈴子一座」の座長。のちに芸名をミヤコ蝶々とする。
一座の座頭・英次郎と継母・さきに育てられるが、さきが実の母親だと思っている。
物心つく頃から十数人の座員に囲まれ育ったため、明るく耳年増な性格。
日向英次郎 / 片岡鶴太郎(かたおかつるたろう)
鈴子の父親。「日向鈴子一座」の太夫元であり座頭。
数十人の座員を抱えて苦しい経営だがきりもりしている。
前妻・ハナとの間には子供の英一と鈴子がいたが、直感で鈴子を連れて来た。
日向さき / 浅野ゆう子(あさのゆうこ)
鈴子の継母で、元芸者。
妻子がいた英次郎と駆け落ちをして神戸にやってきた。
鈴子を赤ん坊の頃から大切に育てており、実の母親以上の愛情を注ぎたいと思っている。
橋口良太(青年時代) / 鈴木裕樹(すずきひろき)
鈴子の初恋の少年。芝居小屋の隣に住んでいる良家の息子。
舞台で華やかに舞う鈴子に恋をする。
父親の仕事の都合で東京に引っ越すことを手紙に書送るが、
鈴子はその手紙をすぐには読めず音信不通になってしまう。
春夫 / 佐野和真(さのかずま)
一座の漫才師であり、ギター演奏者。
座員で夫のいる蓮華と親しい仲。
明るく優しいが、座員の夏子にも手をだそうとするなど女にだらしない。
佐伯真蔵 / 木村了(きむらりょう)
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