数々のアーティストの血脈をへて加藤ミリヤが成長！

加藤ミリヤ（かとうみりや=19）。

影響を受けたアーティストは､ローリン・ヒル､メアリー・J・ブライジら､HIP-HOPとR&Bの偉大なるシンガーたちだ。

ミリヤが世の中に声を発したのは2005年のこと。現役女子高生のミリヤが､大人への不満や葛藤を歌い「これからは､うちらの時代」と宣言した「ロンリーガール」を発表した。それが､女子高生から圧倒的な支持を得､一躍彼女をティーンのカリスマへ押し上げた。

カリスマは多くの光を集めることによって､さらに自らが輝くためのプリズムとして､大きく成長していくことになる。

つい先日､シングル「19 Memories」を発表したが､これは1996年､一世を風靡した大ヒット曲､安室奈美恵（あむろなみえ=30）の「SWEET 19 BLUES」をモチーフとしたものだ。

しかし､あくまでもモチーフ。加藤ミリヤは加藤ミリヤという存在感を隠せない。

強いて言えば､ローリン・ヒルやメアリー､そして安室といった至宝の血脈を受け継ぎながらも､自身のスタイルを崩すことがない。

ポスト何某や二代目といったものではないのだ。

10代の女の子が感じる不安や絶望感､そして大人への反抗心や苛立ち。または愛情心などを素直に歌詞の中に表現していく。それが彼女の現段階でのポリシーであり､同年代の女性から常に支持されている理由なのだろう。

2007年に高校を卒業し､子供と大人のちょうど中間､19歳となった加藤ミリヤ。

今のミリヤしか歌えない価値のある歌､ぜひ聴いてみてほしい。（古田鉄寿）