あしたの、喜多善男
[第9話]
あと3日。そろそろ最後の日に向けて、準備をしなくちゃな…。最後の日の服を買い、万年筆を買い、遺言状を書こう。ランチには、好きな中村屋のカリーを食べる。それから、自宅でカレーを作ろう…。善男(小日向文世)は最後の日に向けて、身辺の整理を始めていた。03/03放送
そんな矢先、善男は迷彩服を着た男たちに誘拐される。善男は彼らを知らなかったが、男達は善男を知っているようだった。人気のないところに連れて行くと、男達は善男を殺そうとする…。
万事休す――善男が覚悟をしたとき、杉本(生瀬勝久)が善男を助けるのだった。善男の部屋まで送っていった杉本は、善男にみずほ(小西真奈美)と三波(今井雅之)の悪事を話し、死ぬのを思いとどまり、自分に協力するように依頼する。ところが、善男は、放っておいてほしいと頼むのだった。
一方、みずほは三波に呼び出され、ある倉庫で逢うことを約束する。そこに現れたのは、三波だった。三波はみずほに、自分達の関係は11年前に終わった。みずほの前夫の死に「自分は関係ない」と、三波はみずほに告げるのだった。さらに、善男が自らの死を望んでいるのは自分の意思で、自分にはまったく関係ないと話す。
そんななか、みずほの前夫の事件は急展開を見せていた。みずほの夫のボートに細工をした若い男が捕まったのだ。「誰に頼まれたんだ!」迫る刑事に、男は「みずほ」の名前を告げるのだった。
宵町しのぶ(吉高由里子)は平太(松田龍平)「善男を死なせないよう」頼む。しのぶはみずほにも善男を死なせないように頼んだというのだ。そこで、平太はみずほに会い、善男を死なせないかわりに2000万円を渡すよう、みずほに頼む。みずほもそれを了承する。
これで善男を殺さずに、リカ(栗山千秋)を助けることができる――ところが、善男はあと3日で死ぬと聞かない。
その会話を、みずほのブレーンだった森脇(要潤)が盗聴していた。その話を聞いた森脇は、行動を起こす。“指かみおじさん”こと、しのぶのパトロン・館道(平泉成)に会いに行くと、宵町しのぶをプロジェクトから外すように交渉をしてくる。さらに、みずほを外して何かをスタートさせようとしていた…。
一方、突然、マネージャーから「指かみおじさんの仕事がなくなった」と告げられ、介護衣服のイメージキャラクターの仕事が白紙になったことを知る。しのぶは呆然とするのだった…。
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キャスト
喜多善男(きたよしお) / 小日向文世(こひなたふみよ)とにかく、平凡な男。性格は真面目で人を信じて騙されやすい。
本人はB級の出版社に勤務し、人並みの生活ができれば――と思っているのに、親友の死や借金、離婚など、次々と不幸に見舞われ、親友の命日である11日に死ぬ事を決意し、残り11日間を楽しく生きようとするが、そこから、彼の大波乱人生が幕を開けてしまうのだった。
矢代平太 / 松田龍平(まつだりゅうへい)
キャバレーのスカウトマン。善男との出会いは偶然タクシーに乗り合わせてこと。善男が死のうとしているのを知り、彼を利用して保険金をせしめ様といろいろ世話を焼き始める。しかし、そのうち友情に似た“情”が芽生えはじめ…。
性格は大ざっぱ。人相は見るからに「悪い奴」だが、人生に不器用なところもある。
鷲巣みずほ / 小西真奈美(こにしまなみ)
善男と離婚した、元妻。11年前、善男と知り合う前は総合病院の看護婦だった。善男と離婚後に社長婦人となるが、2番目の結婚相手だった社長は事故死する。その後は、社長業を継いで女社長に就任したやり手の女性だ。
善男の記憶に残る「みずほ」は、優しくて家庭的な女だったのだが…。夫の事故死には不自然な点もあり、保険会社が身辺調査に入っている。
長谷川リカ / 栗山千明(くりやまちあき)
宵町しのぶ / 吉高由里子(よしたかゆりこ)
杉本マサル / 生瀬勝久(なませかつひさ)
森脇大輔 / 要潤(かなめじゅん)
三波貴男 / 今井雅之(いまいまさゆき)
片山 / 温水洋一(ぬくみずよういち)
小林社長 / デビット伊東(でびっといとう)
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