歌姫
[第3話]
10/26放送

太郎(長瀬智也)はゲルマン(飯島ぼぼぼ)が山之内一家に拉致されたと聞いて、彼を助けに飛び出していく。鈴(相武紗季)はそんな太郎の無事を祈っていた。船で白目をむいて寝ているゲルマンを見つけた太郎は、頬を叩いて起こす。すると、ただ昼寝しているだけだったゲルマンは激怒。メリー(遠山景織子)の勘違いだったのだ。

ちょうどその頃、オリオン座にクロワッサンの松(佐藤隆太)が手下たちを連れて、現れた。何ごとかと恐れをなす勝男(高田純次)や浜子(風吹ジュン)に松は、月々30万円の上納金を要求する。

その夜、太郎がメリーの店で飲んでいると、ゲルマンが現れ、二人はケンカになってしまう。メリーや他の客たちは仲がいいだけだと言って笑うが、勝男だけは浮かない顔。1カ月分の売り上げにも等しい上納金に頭を抱えていた。だが、太郎はそんなことは相手にするなと言って笑い飛ばす。

やがて、ゲルマンのもとに松の手下たちが現れた。松から酒や食事を振る舞われたゲルマンは自分たちに協力すれば豪邸を与えると言われ、その気になってしまう。だが、太郎とゲルマンを戦わせて、共倒れにさせてしまおうというのが松の目論見だった。そうとも知らず、ゲルマンは太郎を刺すと鯖子(斉藤由貴)に豪語。それを立ち聞きしてしまった神宮寺(大倉忠義)は太郎にそれを伝える。だが、太郎はゲルマンのことを悪く言うなと言って信じようとしない。

その言葉を陰で聞いていたゲルマンは複雑な心境。鈴から太郎はゲルマンが拉致されたと聞いて、飛び出していったのだと知らされ、涙を流す。そして、友情の証だと言って、太郎に赤ふんどしを差し出した。そんな男同士の友情を鈴はうらやましく思う。

その夜、泉(大河内奈々子)は太郎に、鈴のことを好きだという男が現れたらどう思うかと尋ねた。太郎はいい気持ちはしないと答え、それを泉から聞かされた鈴は舞い上がる。

ゲルマンが役に立たなかったと聞いた松は激怒。そんな中、山之内(古谷一行)が世話になっている代議士のパーティーで半月ほど東京に行くことになった。松はその間は自分が土佐を仕切ると告げる。

やがて、上納金を収める期日がやってきて、松がオリオン座に現れる。タンカを切ってすごむ松だったが、太郎に蹴散らされ、大声で泣き出してしまう始末。そこに鈴が帰ってくると、松は突然大人しくなってしまう。彼女が映画館の娘だと知った松は、今度は映画を見に来ると言って笑顔を見せた。鈴に一目ボレしてしまったらしい。
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キャスト
四万十太郎、小泉旭(一人二役) / 長瀬智也(ながせともや)
四万十太郎
昭和30年代のシーンの登場人物。映写技師。映画館の主人に命を救われ、住み込みで働くようになって10年。かつての記憶を失い、四万十太郎と名乗っている。暴れん坊でケンカっ早い。映画、特に日活アクションシリーズの大ファン。鈴のことが気になっているが、かつて妻だったという女性が現れ、動揺する。

小泉旭
現代'07年のシーンの登場人物。母である大物歌手・さくらのマネージャー。さくらから人生が変わるかもしれないと言われて、意味も分からないまま、土佐清水へ出掛けていく。いわゆる今ドキの若者。
岸田鈴(きしだすず) / 相武紗季(あいぶさき)
映画館の手伝いをしている館主の娘。幼い頃から一緒にいた太郎に思いを寄せているが、素直になれず、いつもケンカばかりしている。見た目は可愛らしいが、料理はまるでできない。太郎が失った記憶を取り戻したら、自分たちと過ごした日々を忘れてしまうのではないかと心配している。そんな中、太郎の妻だったという女性が現れ、ますます気が気でない。
クロワッサンの松 / 佐藤隆太(さとうりゅうた)
土佐の狂犬と異名を取る愚連隊。フランスかぶれでクロワッサンが好きなため、この呼び名が付けられた。本人はオシャレなつもりでいるが、はた目にはビミョー。鈴に一目ぼれする。
芥川 / 秋山竜次(あきやまりゅうじ)
町を仕切っている山之内一家の手下。オカマっぽいが、歌はうまい。
神宮寺くん(じんぐうじくん)=ジェームス / 大倉忠義(おおくらただよし)
学校を休学して、四国お遍路の旅をしている大学生。旅の途中でオリオン座に立ち寄り、そのまま居着いてしまった。ジェームス・ディーンにあこがれ、髪型もファッションも完璧に意識している。
鯖子(さばこ) / 斉藤由貴(斉藤由貴)
旅館の女将。観光客やお遍路を見つけると、強引に自分の旅館に泊まらせてしまう。
岸田勝男(きしだかつお) / 高田純次(たかだじゅんじ)
オリオン座館主。鈴の父。町の人々からの信頼が厚い。かつては「土佐のダイナマイト」と呼ばれた暴れん坊だったらしいが、今ではすっかり落ち着いている。
岸田浜子(きしだはまこ) / 風吹ジュン(ふぶきじゅん)
勝男の妻。鈴の母。鈴と太郎の恋の行方を気にしている。太郎にかつて妻がいたということを誰よりも早く知ってしまう。

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