歌姫
[第7話]
11/23放送

太郎(長瀬智也)を見て涙を流していた美和子(小池栄子)のことが鈴(相武紗季)は気にかかってならない。山之内(古谷一行)から美和子が太郎の妻だと聞いた浜子(風吹ジュン)は驚き、勝男(高田純次)に相談するが、二人ともどうしたら良いのか分からなかった。

太郎は美和子が自分のことを知っているらしいと聞くが、深くは気に留めていなかった。だが、鈴の様子がおかしいのを見て、不審に思う。一方、美和子はいったん東京に帰り、土佐清水に腰を落ち着けられる準備をして戻ってくると、山之内たちに告げていた。

そんな中、メリー(遠山景織子)が鈴に、ライバルが現れたのだから頑張れと言う。鈴には何のことか分からなかったが、どうやら鯖子(斉藤由貴)が美和子のことを言いふらしているらしい。抗議する勝男に鯖子は、隠していても誰が幸せになるのかと言う。

鈴は泉(大河内奈々子)に美和子のことを追及。美和子は何も答えられなかったが、鈴は太郎が過去の記憶を取り戻したら、これまでの自分たちとのことを忘れてしまうのではないかと心配していた。そんな二人の会話を偶然、太郎が立ち聞きしてしまう。

山之内は一家の看板を下ろすことを手下たちに宣言。クロワッサンの松(佐藤隆太)に、美和子が土佐清水に戻ってきて、何か起こったらすぐに伝えるよう命じる。山之内に頼られた松は喜び、鈴のもとへ。そこで、松は太郎と美和子は夫婦だったのだと告げてしまう。

ショックを受けた鈴は、浜子から夕食の準備ができたから太郎を映写室から呼んでくるよう言われるが、足が進まない。彼女がそのままロビーにいると、太郎が出てきた。太郎は鈴に今度、町へ行ったら一緒にライスカレーを食べようと言う。そんな太郎に、鈴は自分の作ったライスカレーの味を忘れないでと言い、涙を流した。

やがて、美和子が土佐清水に戻り、再び鯖子の旅館に泊まり始めた。鯖子は美和子を連れて、オリオン座へ。太郎と二人きりで話すよう告げる。美和子は太郎に、自分は戦争未亡人なのだと告白を始めた。その後、別の相手と結婚することもなく、生きるために働くことに必死だったという。そして、最近死んだはずの夫が生きていたことを知ったと告げた。太郎はそれが自分のこととも知らず、祝福の声を掛ける。

その頃、美和子が太郎のもとに来ているとジェームス(大倉忠義)からメリーの店で聞いた鈴は、オリオン座へ駆け付ける。オリオン座に着いた鈴が陰で二人の話を聞いていると、ついに美和子は太郎に、自分たちは夫婦だったのだと告げた。
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キャスト
四万十太郎、小泉旭(一人二役) / 長瀬智也(ながせともや)
四万十太郎
昭和30年代のシーンの登場人物。映写技師。映画館の主人に命を救われ、住み込みで働くようになって10年。かつての記憶を失い、四万十太郎と名乗っている。暴れん坊でケンカっ早い。映画、特に日活アクションシリーズの大ファン。鈴のことが気になっているが、かつて妻だったという女性が現れ、動揺する。

小泉旭
現代'07年のシーンの登場人物。母である大物歌手・さくらのマネージャー。さくらから人生が変わるかもしれないと言われて、意味も分からないまま、土佐清水へ出掛けていく。いわゆる今ドキの若者。
岸田鈴(きしだすず) / 相武紗季(あいぶさき)
映画館の手伝いをしている館主の娘。幼い頃から一緒にいた太郎に思いを寄せているが、素直になれず、いつもケンカばかりしている。見た目は可愛らしいが、料理はまるでできない。太郎が失った記憶を取り戻したら、自分たちと過ごした日々を忘れてしまうのではないかと心配している。そんな中、太郎の妻だったという女性が現れ、ますます気が気でない。
クロワッサンの松 / 佐藤隆太(さとうりゅうた)
土佐の狂犬と異名を取る愚連隊。フランスかぶれでクロワッサンが好きなため、この呼び名が付けられた。本人はオシャレなつもりでいるが、はた目にはビミョー。鈴に一目ぼれする。
芥川 / 秋山竜次(あきやまりゅうじ)
町を仕切っている山之内一家の手下。オカマっぽいが、歌はうまい。
神宮寺くん(じんぐうじくん)=ジェームス / 大倉忠義(おおくらただよし)
学校を休学して、四国お遍路の旅をしている大学生。旅の途中でオリオン座に立ち寄り、そのまま居着いてしまった。ジェームス・ディーンにあこがれ、髪型もファッションも完璧に意識している。
鯖子(さばこ) / 斉藤由貴(斉藤由貴)
旅館の女将。観光客やお遍路を見つけると、強引に自分の旅館に泊まらせてしまう。
岸田勝男(きしだかつお) / 高田純次(たかだじゅんじ)
オリオン座館主。鈴の父。町の人々からの信頼が厚い。かつては「土佐のダイナマイト」と呼ばれた暴れん坊だったらしいが、今ではすっかり落ち着いている。
岸田浜子(きしだはまこ) / 風吹ジュン(ふぶきじゅん)
勝男の妻。鈴の母。鈴と太郎の恋の行方を気にしている。太郎にかつて妻がいたということを誰よりも早く知ってしまう。

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