南極大陸
[第2話]
10/23放送

倉持(木村拓哉)たちは未知の大陸・南極へと旅立った。
宗谷の船内で、星野(香川照之)は白崎(柴田恭兵)に、南極越冬計画を告げる。

だが、白崎はいきなりそんなことをするのは自殺行為だと反対。
当初の計画通り、越冬は第2次南極観測隊に任せると言う。
氷室(堺雅人)も国家事業でで死人が出すわけにはいかないと言って、白崎に賛同した。
倉持は越冬を1年も待ったら世界に乗り遅れるから、ここで勝負するべきだと言う。

そんな中、横峰(吉沢悠)が越冬隊志願を撤回すると言い出す。
妻の奈緒美(さくら)の妊娠が判明したのだった。

そんなことをきっかけに、隊員たちの間でも越冬するべきかどうか紛糾してしまう。

一方、日本では南極観測隊の家族への報告会が開かれていた。
美雪(綾瀬はるか)が越冬について質問すると「第1次観測隊は越冬しない」と報告される。

その時、同席していた奈緒美が苦しみ始める。
親戚もいない彼女は1人で出産すると聞いた美雪は出産の手伝いを申し出た。

1956年(昭和31年)12月。
インド洋では灼熱の太陽で高まる温度に、隊員たちは辟易していた。
隊員たちの部屋に空調は付いていなかったが、カラフト犬の部屋には付いていた。
それを知った鮫島(寺島進)は犬塚(山本裕典)から、カラフト犬の部屋の鍵を取り上げる。
犬よりも自分たちを優遇しろというのだった。
すると、倉持は鮫島から鍵を奪い返し、越冬はできないと告げた。
その日、外務省からの電文が届き、越冬の必要はないと命じられていた。
ましてや、こんなことで争っているようでは到底越冬などできるはずがないと言う。

白崎は倉持に、自分の一隊員だったら、越冬を志願していただろうと言う。
だが、まずは南極にたどり着くことが肝心だと言い、倉持もその言葉にうなずく。

その年の12月24日。
星野がサンタクロースの格好をした隊員たちにビールを振る舞い、船内は少しだけ和やかムードに。
そこへ、奈緒美が分娩室へ入ったという電文が入り、隊員たちは前祝いを行った。

すると突然、船が大きく揺れる。
低気圧多発地帯に入り、大型の暴風雨が発生したのだ。
船内に大量の海水が流れ込み、さらには火災も発生。
鮫島は先頭を切って消火に当たり、氷室もそれを手伝った。
無事に鎮火させた鮫島は氷室に、学者の集まりだったらこんなことはできなかっただろうと言う。
だから自分たちは越冬できると言いたいのかと言う氷室に、鮫島は自分たちにしかできないと言うのだった。

そこへ居住区にも海水が流れ込んだと知らせが入り、鮫島はあわてて駆け出していく。
だが、その途中で彼はケガを負って気絶してしまい、医務室に運ばれた。

目覚めた鮫島に、彼が取りに行こうとしていた筒を鮫島が差し出す。
海軍時代の賞状だと言う鮫島だったが、中に入っていたのは子供が描いた絵だった。
学校で自慢できる話を持って帰ってほしいと言う願いが込められたものだった。
それを見た鮫島は、これまでのことを倉持らに謝る。

そんな中、奈緒美が無事に出産したと連絡が入る。男女の双子だった。

やがて、真夜中にもかかわらず、船の外に太陽が見えるようになる。
ついに1日中、太陽が沈まない南極圏に入ったのだ。

倉持は白崎に改めて越冬の件を考え直してほしいを頼み込む。
隊員たちは揃って頭を下げ、白崎も政府に掛け合ってみると告げた。

そしてついに、各省庁の次官たちの会議の結果、越冬の許可が出た。
白崎は越冬隊員の名前を発表。そこには氷室の名前もあった。彼自らの志願だった。

そんな中、船は厚い氷に阻まれ、前進も後退もできなくなっていた。
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キャスト
倉持岳志 / 木村拓哉(きむらたくや)
第一次南極越冬隊副隊長で、横浜出身、東京大学理学部に所属する地質学者。
戦争で妻を亡くしている。探究心旺盛で行動派。
常日頃から学術研究で海外の山への登頂を切望していたが、敗戦国となってからは願いが叶えられずにいた。

高岡美雪 / 綾瀬はるか(あやせはるか)
岳志の義理の妹。岳志のことを慕い、日本からサポートする。
感情は表に出さないよう、献身的に支えていく。
氷室晴彦 / 堺雅人(さかいまさと)
第一次南極越冬隊のメンバーで監査役。気象観測担当。
プライドが高く現実主義者。大蔵省の事務補佐官でもある。
学生の頃は倉持とお互いを認め合った友だったが、登山中の事故をきっかけに疎遠に。

犬塚夏男 / 山本裕典(やまもとゆうすけ)
第一次南極越冬隊のメンバーで犬ぞり担当。オーロラ観測を行う。
静岡出身の京都大学大学院生。やりたい仕事が見つからない中、地球物理学でオーロラの研究をしている。

白崎優 / 柴田恭兵(しばたきょうへい)
第一次南極越冬隊隊長。南極観測の総責任者で、倉持の恩師。
東京大学理学部の名誉教授。
聡明にして勤勉家で、科学と学問をこよなく愛する地球物理学者。

星野英太郎 / 香川照之(かがわてるゆき)
第一次南極観測隊の副隊長で、第一次越冬隊の隊長。
京都大学理学部教授。理学博士であるが地位や名誉に関心がなく、マイペース。
興味を持つと周りの声が聞こえなくなってしまうほど研究に没頭する。
古舘遥香 / 芦田愛菜(あしだまな)
古舘綾子の娘。父親を病気で亡くし、母の実家の農場で兄と暮らしている。
リキは兄と遥香にとって亡くなった父親のような存在。
古舘綾子 / 木村多江(きむらたえ)
古舘智大の娘。数年前に夫を病気で亡くしている。
父が樺太犬の研究者だったことから家で樺太犬のリキを飼っている。
横峯新吉 / 吉沢悠(よしざわゆう)
第一次南極観測隊のメンバーで、通信担当。
帝都新聞社の通信部勤務。妻が妊娠中。
船木幾蔵 / 岡田義徳(おかだよしのり)
第一次南極観測隊のメンバー。設営担当。
海上保安庁勤務で、忍耐強い性格。
古館亮 / 井上瑞稀(いのうえみずき)
古舘綾子の息子。父親を病気で亡くし、母の実家の農場で妹と一緒に暮らしている。

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