魔王
[第3話]
07/18放送

教会の玄関先で、例のクマのぬいぐるみをかかえて泣いている空(大野百花)を発見する領(大野智)としおり(小林涼子)。しかし、しおりは、自分が見た残像に登場したクマだとすぐに気づき凍りつく。

ふたりは空を家まで送る。するとそこには、やつれきった母親・多恵(奥貫薫)がいた。わが子との再会を喜ぶが、その後、自分の過ちに気づき青ざめる。

同じ頃、救急病院に直人(生田斗真)の親友・石本(脇知弘)が運ばれたが、まもなく死亡する。さらに、「持病の喘息による病死」との診断結果が直人にはどうしても納得できない。「これは“雨野真実”による殺人だ――」

捜査を進めた結果、石本が死ぬきっかけを作った犯人は直人の父・栄作(石坂浩二)のホテルの従業員・多恵とわかる。直人は、兄・典良(劇団ひとり)達に「十分気をつけるよう」注意をした。聞き込みの結果、多恵の元にも“雨野真実”から宅配が届いた事がわかる。直人はそれを中西(三宅裕司)に報告するが、中西は「親友を殺されて熱くなっている」と、直人を捜査から外す事を告げる。

そんな中、しおりにも“雨野真実”から宅急便が届く。赤い封筒には女帝のカードが…。しおりがカードにそっと手を置くと、「ハーモニカを踏みつける足元」「白い建物」「風見鶏」が見えたという。中西は、雨野が、しおりの力に気づいているのではないかと疑った。

居場所を探していた直人が領の弁護士事務所に行くとそこには・・・なんと多恵の姿が!署で話を聞きたいという直人に動揺する多恵だったが、領は涼しい顔で「行きましょう、私が弁護します」と言い放つ。領と多恵を署まで同行し、取調べを始める直人。そこで多恵は、真相を語り始める。娘の空が石本に誘拐されたと思い込んで石本の事務所に向かった多恵は、そこで娘が持っている熊のぬいぐるみを見つけ、石本の犯行を確信。所持していた護身用の催涙スプレーを石本に向ける。怒り狂い、銃を奪おうとした石本。そのあまりの恐ろしさに、つい引き金を引いてしまったのだと告白する。

多恵は領の弁護で正当防衛が認められ、無実となる。自分の親友を殺されて悔しい直人は、「そんなものは真実じゃない!」と詰め寄るが、領は「それなら捕まえてください。それが警察の仕事です」と答える。さらに、逆上する直人に領は、「じゃあ、あなたの正義は何ですか?正義の捉え方は人それぞれです」と薄笑いさえ浮かべて立ち去った。

その夜、多恵の正当防衛が認められたことを喜ぶ領としおり。しかし、多恵は違っていた。「私を人殺しにさせた人間が憎い!」彼女から本当に怒りに震えていた…。

その後、しおりはひとり、自分宛に送られてきた“女帝のカード”の意味を考えていた。これは送り主が「代弁者になってほしい」と思って送ってきたのではないか、と。

しおりは直人をカードで見た光景の場所に連れて行った。そこは直人が卒業した中学校の建物だった。11年前に悲劇の現場…。直人はただ、青ざめるだけだった。

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キャスト
成瀬 領(なるせりょう) / 大野智(おおのさとし)
弱者なら無償でも弁護を引き受ける、敏腕弁・・・
芹沢 直人(せりざわなおと) / 生田斗真(いくたとうま)
社長であり政治家である父を持つ、熱血刑事・・・
宗田 充(そうだみつる) / 忍成修吾(おしなりしゅうご)
芦沢直人の古くからの友人だが、どう見ても・・・
芹沢 麻里(せりざわまり) / 吉瀬美智子(きちせみちこ)
芹沢 栄作(せりざわえいさく) / 石坂浩二(いしざかこうじ)
直人の父親。「芹沢リゾート」のドン。実業・・・
芹沢 典良(せりざわのりよし) / 劇団ひとり(げきだんひとり)
芹沢家の長男。父・栄作に従い、長男らしく・・・
咲田しおり(さきたしおり) / 小林涼子(こばやしりょうこ)
物に留まった過去を読み取ることができる特・・・
仁科 江里(にしなえり) / 篠原真衣(しのはらまい)
高塚 薫(たかつかかおる) / 上原美佐(うえはらみさ)
中西 弘道(なかにしひろみち) / 三宅祐司(みやけゆうじ)
直人の上司で、公私共に良き理解者。人当た・・・

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