チーム・バチスタの栄光
[第9話]
12/09放送

バチスタ手術・ケース27のテープを入手するため、こっそりと資料庫に行った田口(伊藤淳史)と白鳥(仲村トオル)は人の足音を聞いて本棚に隠れる。
資料庫に現れたのは桐生(伊原剛志)と鳴海(宮川大輔)だった。
桐生は桐生に詰め寄る。桐生は鳴海が氷室を殺害したのではと疑っていたのだ。

「一緒に病院にいた」2人のアリバイは嘘だった…。

その後、田口と白鳥が特別愁訴外来に戻ると、藤原(名取裕子)が2人を待っていた。
なんと、新たな怪文書が届いたというのだ…。

「術死は続く、これからも。チーム・バチスタは今すぐ解散せよ」

チーム・バチスタにはまだ謎があると確証を持った2人は、早速「ケース27」のビデオを見直すことに…。ところが、ビデオを見た白鳥は、これは本物のケース27ではないと言い出した。白鳥の記憶では、前回のオペと同様、切除前に桐生の手が止まったというのだ。

その後、田口の聞き込みで、氷室の死亡する少し前の時間に、鳴海が病院を出てタクシーに乗り込むのを警備員が覚えていたのだ。

白鳥は残りのビデオを全てあたり、本物のケース27と思われる「ケース13」と書かれたテープを桐生に見せる。その画像では、心臓の切除前に桐生の手が止まっていた。
しかし、桐生は「これはケース27のビデオではない」と否定し、立ち去る…。

そんなある日、桐生と鳴海が院長・高階(林隆三)に呼ばれた。かねてから2人が強力に勧めていた小児専門心臓病センターの設立が現実味を帯びてきたという。2人はこれを実現したいがために、日本に戻ってきたのだった。

小児専門心臓病センターの設立のためにも、次のバチスタ手術は、絶対に成功させなければならない。病院の屋上で桐生は鳴海に頭を下げ、バチスタチームに復帰してくれるよう頼んだ。

その頃、白鳥と田口は桐生の車の中に落ちていたコインパーキングの駐車券を見つける。その日付は氷室が死んだ夜のものだった…ということは、桐生のアリバイも嘘だったということになる。桐生の足取りは白鳥が追うことに…。

一方、田口は氷室が死んだ日に、鳴海がビルを訪れたことを突き止めた。事実の確認に鳴海の部屋を訪れると、鳴海はビルに行ったことは認めたものの、「氷室を殺してはいない」と頑なに拒否する。そして、氷室がビルから飛び降りたとき、誰かがビルにいたことを田口に告白する。

その夜、再び事件のあったビルを訪れた田口は、管理人さんから、「屋上の鍵は事件前も事件後も施錠していたのに、あの日だけたまたま施錠し忘れた」ことを聞かされる。ビルの上を調べていくと…そこには、氷室を突き飛ばした犯人を指し示す物証が残されていた…。

翌日、田口は酒井(鈴木裕樹)を屋上へと誘う。
田口は鳴海が事件当夜にビルへ行っていたことを話した。さらに、「ビルに到着したとき、氷室がビルから落下してきて、屋上に誰かがいた」と、鳴海が話していることを酒井に伝える。

「鳴海先生が見た誰かって、…お前じゃないよな?」思い切って、田口は酒井に尋ねた。

田口は、昨晩、犯人の手がかりを見つけたのだ…。
「違うなら、違うっていってくれ!」涙ながらに訴える田口に酒井は何もいなかった。ただ…彼の頬を涙がこぼれた。酒井はチーム・バチスタの一員であることだけが自分の支えになっていた。それをメャメチャにした氷室が許せなかったそうなのだ。

翌日、白鳥と田口は、チーム・バチスタに会議室に集めた…。

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キャスト
田口公平 / 伊藤淳史(いとうあつし)
周りに何を言われても超マイペースな外科特別診療医。
医者にしては珍しく全く出世に興味がない。
性格がまじめで嘘をつくことが嫌いである。
そんな彼の性格と実力を聞きつけた一人の男が、彼に術中死の事件の院内調査を頼みにやってきた。
白鳥圭輔 / 仲村トオル(なかむらとおる)
医師免許を持ち、医療知識が豊富な厚生労働省の官僚。
無神経で理屈っぽく、世間一般的には厄介な性格である。
そんな彼がある術中死の調査をすることになり、田口公平という1人の医師に目を付けた。
桐生恭一 / 伊原剛志(いはらつよし)
バチスタ手術の世界的な権威。冷静さと情熱を常に合わせ持つ彼は、一つ一つの術式にこだわりを持っている。
生まれつきのリーダー気質でチーム・バチスタが機能するのも彼がリーダーであるからと言っても過言ではない。
もちろんチームのメンバーからの信頼されている。
大友直美 / 釈由美子(しゃくゆみこ)
手術室で看護師主任として働いている。その実力がかわれ、看護学校で講師としても活躍している。
しかし、恭一などとは違い努力してのし上がってきたタイプ。
そんな彼女がチームバチスタに参入してからしばらく経ったある日、術中死が起こってしまった。
城田優 / 城田優(しろたゆう)
周りから定評のある麻酔医。どんな場面においても正確に物事を判断するその力を認められ、麻酔学教室の講師としても活躍している。
チームバチスタの中で田口と普段から関わりを持っているのはこの男だけである。
鳴海涼 / 宮川大輔(みやがわだいすけ)
桐生恭一の義弟であり、チームバチスタでは病理医として働いている。
執刀医にもかなり踏み込んだ助言をする強さを持つ一方で、言い返されたら何も言えないという弱さも持っている。
基礎病理学教室では准教授を務めている。
垣谷雄次 / 鶴見辰吾(つるみしんご)
医局長として働いている。主な仕事は心臓血管外科講師である。
胸部大動脈瘤バイパス手術の専門家で、症例経験は県内トップクラス。
桐生さえいなければ准教授になれていたはずの男。
桐生チームの右腕だが、実のところバチスタ手術中はほとんど「見ているだけ」状態。しかし、チーム・バチスタのメンバーの異変に何か気づいている様子でもある。
酒井利樹 / 鈴木裕樹(すずきひろき)
チームバチスタ所属を自ら志願した男。仕事に対してまじめで熱意を持っている。
病棟での患者からの信頼も厚い。
桐生に心酔し、自分も早く独り立ちしたいと焦るあまり、垣谷とぶつかることも。田口の同期で、一番の出世頭。父親も医師で、プライドが高いが、何かコンプレックスを抱えていそう。
羽場貴之 / 戸田昌宏(とだまさひろ)


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