ありふれた奇跡
[第5話]
02/05放送

人形作りの師であり、心惹かれていた立川(吹越満)と別れてから、寝込むようになった加奈の母・桂(戸田恵子)。しまいには、ベッドから起きられなくなるほど体調を崩してしまう。
体調を崩した本当の理由を知らない加奈(仲間由紀恵)は、桂に病院へ行くように強く勧めていた。

久々に加奈と翔太(加瀬亮)は会う約束をする。しかし、加奈が待ち合わせに指定した場所は、以前、加奈が店長にお金を投げるように置いて出て行った喫茶店だった。
加奈は店に入ると店長を呼ぶと、前回、自分のとった行動について誤った。その時は憤っていた店長も、加奈の言葉を聞いてどこか晴れやかだった。「ずっと謝りたかった」と翔太に微笑む加奈。そんな2人に、お店の人が「店長からです」とエクレアをサービスしてくれた。素直に喜び、会釈する加奈…。
唐突に、加奈は翔太に「子どもは何人ほしい?」と質問をしてきた。しかし、子どもの話をしていくうちに加奈の態度がおかしくなっていく…。

喫茶店を出ると、翔太は何を話したかったのか聞かせてほしいと加奈に迫ると、加奈は「わたしは子どもが産めない体なの」と告白をし、引き止める翔太を振り切り、強引に自宅へと帰ってしまった。

その頃、加奈の父・朋也(岸部一徳)は翔太(加瀬亮)の父・重夫(風間杜夫)と再び待ち合わせていた。こそこそと、まるで人目を避けるようにビルの中へ入っていく2人。そこは会員制の女装クラブだった。そう、2人が出会ったのは、ここ、女装クラブだったのだ…。

加奈と翔太が交際していることを知った朋也と重夫は、趣味の女装をキッパリやめることを決意し、最後に女装した姿で夜の街を歩こうと約束をしていたのだ。今までクラブ内だけで女装を楽しんでいた2人が、初めて女の姿で街へと繰り出す。

すれ違う人はみんな2人を見て、すれ違いざまに振り返る。あからさまに声を上げて驚く人も…。女装系のお店のスカウトマンからスカウトを受けたりもした。
人々の視線に、2人は今までにない興奮を経験する…。

それから幾日かして、朋也は重夫に呼び出されて喫茶店で会っていた。席についた朋也に、重夫は「女装をやめるのを延期しよう」と持ちかける。他人に女装癖を知られて自分の地位が失墜するのを恐れた朋也は、以前約束したとおりに女装癖から足を洗うよう重夫を説得するが、重夫は朋也の言葉に耳を貸そうとしない。「女装は絶対にやめられない!」と言い切る重夫に、朋也は危機感を覚えていた…。

ちょうどその頃、加奈と藤本(陣内孝則)は「妙」にいた。「妙」のママの子どもが事故に遭って病院に運ばれたということで、加奈が店番を頼まれたのだ。ママのお子さんの無事を祈り、加奈と藤本は店でママからの連絡を待っていた。すると、ママから「息子が亡くなった」と連絡が…。

妻と娘を亡くしている藤本はひどく興奮し…加奈を抱きしめよう迫ってくる。驚いた加奈は後ずさりをしながらも、そばにあった棒を手に取ると「近寄らないで!」と藤本を威嚇した。
我に返った藤本は崩れ落ちるように後ずさりをすると、そのまま倒れるようにしゃがみこみ、その場で泣き崩れた…。

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02/19 第7話


02/12 第6話


02/05 第5話


01/29 第4話


01/22 第3話


01/15 第2話


01/08 第1話

キャスト
中城加奈 / 仲間由紀恵(なかまゆきえ)
業務用厨房機器を販売する会社に務めている女性。
販売すると言っても一台一台売って回るわけではなく、業界関係者を正体して、大量の調理ができる機器を使用してクッキングライブにてプレゼンテーションをするのが彼女の仕事だ。
常に笑顔で明るい毎日を過ごしているように見える彼女だが、実は誰にも言えない秘密の過去を抱えているのであった。
そんな彼女がある日、駅で自殺しようとしている男を止めたことがきっかけで、彼女の秘密が徐々に紐解かれようとしていた。
田崎翔太 / 加瀬亮(かせりょう)
建物の外壁塗装の仕上げを行う左官職人と呼ばれる仕事をしている男。祖父の四郎の下で工事現場などを渡り歩く毎日を送っている。
この男も誰にも言えない心に大きな傷を抱えていた。
そんな彼があることをきっかけに、同じような境遇の加奈と出会い、
人生に大きな変化が現れるのであった。
中城桂 / 戸田恵子(とだけいこ)
加奈の母で、普段は自宅の一室にて人形教室を開いて生徒を集めている。
展示会もよく開催しており、常に展示会に向けての準備に追われているといった感じである。
社交的の当たり障りのない性格だが、姑の静江には何かと気を使わされている。
最近は加奈の様子がおかしいことに気がついてきていたものの、
その理由に全く検討がついていないといった様子である。
中城朋也 / 岸部一徳(きしべいっとく)
加奈の父でごくごく普通のどこにでもいるサラリーマンといったところ。
性格ももちろん穏やかで人と争うことを好まない平和主義者である。
そのためこれと言って説明する特徴もない。
中城静江 / 八千草薫(やちぐさかおる)
加奈の祖母で加奈たちと一緒に暮らしている。
年齢が年齢なだけに自身の老いは感じているものの、常に行動的で楽観的で老後を楽しんでいる女性といえる。
加奈とは友人のように仲がよい。
そんな静江だが、実は加奈の知らないところで翔太と知り合っていたのである。
果たしてこれは偶然なのか。
田崎重夫 / 風間杜夫(かざまもりお)
翔太の父で家業の左官業を継がずに市の関東水道局に勤務している。
5年前に妻と別れて以来、翔太は田崎家で男に囲まれて育ってきた。
そんなある日、出て行った妻が突然重夫の目の前に現れた…。
藤本誠 / 陣内孝則(じんないたかのり)
加奈と翔太が出会うきっかけを作った男。
きっかけと言っても決していいものではなく、自殺しようとしていたこの男を2人が引き止めたのであった。
しかし、誠は2人に対し自殺なんてこれっぽっちも考えてなかったと否定。
自殺は考えていなかったが、どうやらこの男にも誰にも言えない秘密の過去がありそうだ。
神戸幸作 / 松重豊(まつしげゆたか)
左官職人として働く男で、普段は翔太の先輩として指導をしている。
現在は北海道に家族を残し、単身で東京へ出稼ぎに来ている単身赴任。
人と交流を持つことをあまり得意とせず、毎日黙々と仕事をしている江戸の職人気質を持つ男である。

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